こんにちは、Ryokoです。
今日は、イタリアのヴェネト州の赤ワイン、アマローネについて少し。
アマローネとは、以前にこのブログでご紹介した、ヴァルポリチェッラ・リパッソと同じ、ヴァルポリチェッラというエリアで作られるワインです。
独特の製法で、一般的な赤ワインとは明らかに違う味わいを持つアマローネ。
今回の記事では、その定義や特徴、おすすめのワイン、そして合わせたい料理のアイディアなどをご紹介していきます。
アマローネはイタリア・ヴェネト州の赤ワイン
アマローネ、正式名称アマローネ・デ・ラ・ヴァルポリチェッラ。
ヴェネト州のヴァルポリチェッラというエリアの赤ワイン で、イタリアの格付けの最高ランクのD.O.C.G*に認定されています。
ヴァルポリチェッラには、アマローネ、ヴァルポリチェッラ・リパッソ、レチョート、ヴァルポリチェッラという4種類の赤ワインがあり、アマローネはその中で最も高級品。
かつては、位の高い人しか手に入れることができなかったと言われるワイン。
世界中のワインファンから一目置かれるワインと言われています。
今では、手を出しやすい価格から、高級品まで、様々あります。
*D.O.C.Gとは:イタリアのワイン法の最高格付けDenominazione di Origine Controllata e Garantitaの略。日本語では統制原産地呼称保証付きワイン
アマローネの材料は干しぶどう
さて、なぜアマローネが高級品なのか。
それは、手間のかかる製法で、ヴァルポリチェッラのほかの3種類のワインに比べて、生産量が少ないためです。
その製法とは、収穫したぶどうをまず、3-4ヶ月陰干し*することから始まります。
その後、通常のワイン製造のプロセスに移ります。
*陰干しするプロセスは、アパッシメント (Appassimento)と呼ばれます。
使われるぶどうは、コルビーナ、コルヴィノーネ、ロンディネッラ。
熟成期間は、最低2年間が、義務付けられています。
熟成には、ステンレス、樽、そして瓶内熟成の工程があります。
手間と時間がかけられるワインなので、お値段も上がっていくというわけです。
アマローネの特徴
アマローネの色は、濃いルビー~ガーネット色。
3-4ヶ月陰干ししたぶどう、つまり、干しぶどうが原料となるアマローネには、一般的な赤ワインとは明らかに違う、独特の香りと味わいがあります。
凝縮された濃厚な果実味、香りのよさ、なめらかな質感と、ボリューム、どれもが、特徴的。
まさに、レーズンの味がします。
凝縮された果実の甘みを感じますが、決して甘口ワインではなく、れっきとした辛口のワインです。
むしろ、干しぶどうに含まれるたっぷりの糖を発酵させてほとんどすべてアルコールに変えるため、アルコール度数は14%以上と、少し高め。
一般的な赤ワインが13%程度なので、ほんの少しの違いに見えますが、アルコール感はしっかり感じられます。
調子よく飲んでいると、わりと早めに酔います。
アマローネに合う料理
独特の味わいのアマローネには、ジビエ料理が最適と言われています。
鹿や熊など、ちょっとクセがあるといわれるお肉ですね。
家庭でちょっとクセのあるお肉料理を作るなら、ラム肉など。
ラムひき肉を少し混ぜたハンバーグは、手軽にいいペアリングが楽しめます。
甘辛く味付けした牛肉料理や、余計なものを混ぜない肉肉したミートローフも、いい相性です。
きのこ料理ともよく合うと言われています。
チーズなら、断然、臭いチーズを。
熟成期間長めのブリーチーズとは、最高の組み合わせになりました。
赤ワインには、たいていトマト系の味わいを合わせれば間違いありませんが、アマローネは、少し違います。
トマトよりは、ブラウンソース系の味わいのほうが、合います。
逆に、トマト系は、若干違和感がありました。
おすすめのアマローネ
ぶどうの収穫地や、配合、手間にかかり方によってお値段も様々なアマローネ。
高級なアマローネにはまだ手を出していませんが、安くても、こんなに味わい深いのかと思えるものがあったので、ご紹介します。
Antiche Terre Amarone della Valpolicella
20ドル程度で変えるアマローネ、Antiche Terre Amarone della Valpolicella です。
色は濃いルビー色。
スパイシーで、フルーティな、とてもいい香りがします。
最初に感じるのは、スパイスの香り。
シナモンやこしょうのような感じです。
次に、ラズベリーのような、赤いベリー系の香りと、セージのような、ハーブの独特の香りも少し感じます。
ところが、飲んでみると、味わいは、まるでレーズンです。
ラズベリーやチェリー、そしてとっても甘いいちごのような、赤い果実の風味も追ってきますが、主の味わいは、レーズン。
まるみのある、ふくよかな味わいで、舌触りは滑らかです。
アルコールもしっかりと感じる、フルボディタイプ。
じっくりと時間をかけて飲むと、どんどん凝縮感が増し、ウィスキーの風味にも似た、濃厚さが感じられます。
デカデカとデザインの真ん中に、ワイン雑誌のスコアが入ってしまっているのが、少し残念ですが、ベースのデザインは、素敵です。
2027年までが飲み頃だそうです。
購入場所:Liquor Outlet Wine Cellars (Boonton, NJ) 約24ドル 約26ドル (2023年6月現在)
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まとめ:ひと味違う赤ワイン ・アマローネ
今回は、イタリア・ヴェネト州の赤ワイン・アマローネをご紹介しました。
ワインは、もちろん品種によって、それぞれに違う味わいを持ちますが、アマローネは、特に、その違いが明らかです。
好き嫌いは分かれそうな味ですが、ハマればハマる味。
ぜひ一度は飲みたい、ユニークなワインです。
イタリアのワインについては、こちらの記事にもまとめていますので、ぜひご覧ください。
→イタリアのワイン まず覚えたい産地と品種
今回も、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回。
Ryoko